わたしは東南アジアに行けない

 吉祥寺の古着屋で、なんの変哲も無い素材に意味のわからない柄のついたシャツを見たり、反対側のホームに貼ってあったタイの旅行広告を眺めたりしていたら、自我を失った。

 わたしも洒落た服を着てみたいし、タイへ旅行に行ってみたい。洒落た服を着たければ着ればいいし、タイに行きたければ行けばいいだけの話のようで、実はそうではない。これは井の頭公園の池よりも"やや"深い悩みなのだ。

 自分が洒落た服を着たり、タイに行っている姿を想像すると、恥ずかしさのあまり体温が上がって顔から出火しそのままセルフ火葬してしまいそうになる。それだけの話。

わかるかなあ。

…わかんねえだろうなあ。