白いワンルーム

 生活のすべてが美しいと思うな。

 

 わたしは真似をしないと、模倣を続けないと、生活ができないよ。

 写真の撮りかたにしろ、自炊の献立にしろ、好きな本にしろ、髪型にしろ、美しいと思うあなたの生活を、真似することしかできない。そんなわたしの生活は醜い。

 もしも、あなたの部屋の床にも昨日脱いだ服が落ちていて、靴下も片方が見つからなくなっちゃって、まだ読んでいない本はどっさり積まれていて、コンポの中にはCDが眠ったままになっていて、怠惰な三分ののちにカップラーメンをすすっていたなら、わたしはどんなに救われるだろう。

 吊した花と、現像したわざと色あせた写真が飾ってある壁を向いて、天井からぶら下がる。あなたは目を見開いて、綺麗な壁を眺めていた。(その視界に収めていた)