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誠意と信仰と自由の芽について

  「わかる人にだけわかればいい」といった類の思念とは、疎外感を味わったことがある者だけが達する境地ではないだろうか。

 自分には理解することができなかった世界からの追放もしくは離脱、その反動をエネルギーとして、自分に対する理解のみを求めることはあまりにも酷だ。その自分だけが守られた世界が、再び誰かの疎外感を生む可能性について知らない。

  わたしの精神がわたしの肉体に覆われ確かなわたしとして輪郭を持つ以上は、他人のそれとの間には必ず矛盾が生じる。二者の間に理解の橋が永遠に構築されないことはむしろ自然である。

 しかし、すべての人間から愛されることは不可能であると知りながら、それでもわたしはすべての人間から愛されようと尽力する生き方を選ぼう。

 

 

 意味や価値をそれぞれが自由に付加することのできる、補うことができるだけの余地をもたらす美がある。

背筋がまっすぐに伸び、正々堂々とした、誰が目にしても圧倒されるような完璧な美がある。

この世の美を構成するものは、この二つしか存在しない。我々は、このうちのいずれかにもれなく当てはまり、時にはこの二つを鮮やかに往来する。