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十代を浪費するのは明るい二十代のため

 まさか19歳にもなって、まったく面識のない人の前で大声をあげて泣くとは思わなかった。しかも、「一番信用していた人だったから」そう言って泣いたのだ。裏切られるのが怖いなら、はじめから何も信じなければいいと思っていた。裏切られたと愚痴をこぼすということは、自分の人を見る目の無さを他人に露呈するだけの馬鹿のすることだと思っていた。誰かや何かを信じるということは、その後のすべての責任を負わなければいけないということだ。人のせいにすることはできない。はじめからわたしは誰も信用しない。他人に干渉も期待もしない生き方をしてきたつもりだった。

 「ここでは誰も信用するな」とはじめて言われたとき、わたしが何を感じたのかは覚えていない。ただ、わたしはそう忠告した人のことを信じて、すべての人を敵だと思って日々を過ごした。「一番信用していた人だったから」と口に出すまで、わたしはその人を信じていたことに気づかなかった。

 今はここから逃げ出す以外に救いはない。