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遅れてきても又と無い春

北国に遅れて来た春を、都会の人は「もう飽きた」と言う。 さみしい。 君の見た春と、わたしの見ている春は、違う。 ここからもっと北へ進んだところに、春を待ちわびている、たくさんの人がいる。 優劣なんてつけられないくらい、すべての人の春は、尊い。 …

ハッカ味の汗

根拠とするにはあまりにも脆い思い出。 のど飴の効果くらいに頼りない今日の花火を信じてみたい

爪が伸びゆくそのスピードで

誰にも読まれない言葉の行列がここに存在している。 大衆性に逆らうことは、一見賢いようで実は幼稚。せめて、そこが、さんざん彷徨った挙句に流れ着いた先であってくれ。 流動のスピードや圧や質にはすべて意味がある。意味を持たないものなんて、まさしく…

スプーン、レモン、洋燈

地下一階の憂鬱、沈黙の色は単調ではなくて濃淡があることを知った、渋谷に誰もいないような気がした数日間、改札の前で項垂れた夜とか、不味いカレーライス、誰かの吐いた唾がやけにきらきらして、枯れた紫陽花が暗喩していたわたしの未来、心地悪いバスの…

エフ

日常は、理想とする正方形とは対極にあり、もっと歪な形をしていて、その輪郭は直線でもなければ、際限すらない。彩度や明度を指先で調節することも不可能で、その瞳が受け入れた光の量のみによって、色彩を持つ。見たままの世界の全てが美しいとは限らない…

燃焼しきれなかった感情の灰で花が育ったりしないかと考えている

永遠などという言葉は死んでから言え。身の丈に合ったダサいネックレスや指輪を与えあって満足することが永遠の意味だっただろうか。 …他人の幼稚な恋愛にはまるで興味がないが、そのようなわたしの恋愛には誰も興味を示さないことは言うに及ばない。が、構…

安泰

シルバーの自転車、時間が足りないのかそれともわたしが欲張りなのか、夕方は可愛いコンビニの店員が22時になると実家暮らしの男に変わって、実家で使っている茶碗を割ってみたいと思うがそれすらできず、ゴミ捨て場の前でするには勿体無い話、スーツと猫背…

絶版について

書店でアルバイトを始めてから、好きな本が現在は絶版になっていることを知った。 品切れではなく、絶版。二度と流通しなくなるということだ。 『青春』というタイトルの小説だった。『青春』 と『絶版』の二つが並んでいるパソコンの画面は、言葉の意味とい…

20170409

目標ばかりが増えている。 実行が伴っておらず、本来は追いかけるべきものに追われているような気分だ。自分なりに努力はしてみているつもりだけれど、どうなんだろう。よく「他人と比べるな」と言うけれど、できれば他人にも負けたくない。

新生活に擬態する延長戦

気象庁の開花宣言よりも、他の木よりも、何よりも咲くのが早い桜の木を知っている。近頃ニュースで上野公園や目黒川の桜をよく目にする。東京へ行った友人たちは、桜の写真をSNSにアップしている。どんなに咲くのが早いと言っても、ここの桜は4月上旬には咲…

週刊プレイボーイと自転車

高校生の頃にアルバイトをしていたコンビニの前を通った。外から覗いてみたら、知っている店員さんはいなかった。お客さんの顔は覚えていた。どんな銘柄のタバコを買っていたっけとか、考えた。 ラーメン屋の、テレビがよく見える席に座った。中年の男女が楽…

禁煙席で

いつまでも今日のドリンクバーの薄い紅茶の味を忘れないこと。

E y c i is r.

健康な精神が作り出した芸術に、挑戦したい気持ちがある。 負のエネルギーを必要としないもの。 心の拠り所が、ただの同情や慰めにならないように、日当たりの良い明るい部屋を用意しておきたい。 行うべきは、一時的な解放ではなく完全なる救済である。錯覚…

踏まれても根強く思へ道芝のやがて花咲く春は来ぬべし

焦燥感を抱えたまま駆け抜けたような歳月は、もう振り向かなければ見えない位置にあった。形のはっきりしない、ぐにゃりとした19歳という生き物だったわたしは、よく戦ったと思う。 久しぶりに、小学校の卒業アルバムを開いた。卒業文集には、将来の夢と題し…

白いカーネーション

生と死。 乾いた花が部屋の中でどこからやってきたのかはっきりしない風に揺られている。 まるで写真に加工を施すように、いとも簡単に花の命を左右することができる人間は、どれほど偉いというのだろう。 花は濡れているのがもっとも美しいと、わたしは彩度…

4.1

4月はコーンフレークとかグラノーラとかシリアルとかの売れ行きが一年の中で爆発的に伸びるらしい。その後は低迷をたどる一方だけれど、また来る4月のために、その存在は消えることは無いのだという。 まるで、初めの数ページだけが綺麗に使用されるノートの…

静寂と喧騒と格闘

絶え間なく嫉妬の水を与え皮肉なほど健やかに育った赤い実を齧る。甘い。この実が赤色に光っているように見えているのはどうやらわたしだけのようで、その他には真っ黒に見えているらしかった。周囲は腐らせた黒い実を喜んで頬張るわたしを気味悪がったが、…

誠意と信仰と自由の芽について

「わかる人にだけわかればいい」といった類の思念とは、疎外感を味わったことがある者だけが達する境地ではないだろうか。 自分には理解することができなかった世界からの追放もしくは離脱、その反動をエネルギーとして、自分に対する理解のみを求めることは…

17%

ああ、気がついたらもうすぐ春だ。最近は眠りすぎなような気がして怠い。目が覚めないのだ。 髪の毛を黒く染めた。もともとは黒かったから昔に戻っただけなのに、違和感があって気持ちが悪い。茶色い髪にするくらいなら黒いほうがましだと思っていたし、そう…

アート鑑賞入門

今日は青森県立美術館へ「アート鑑賞入門ー楽しみながら自分を育てるー」という講演を聴きに行った。講師は藤田令伊氏。 鑑賞の基本は二つあって、「よく『見る』」ことと、「わたしが『見る』」ということだった。 同じ言葉が続いてややこしいが、「見る」…

成長していないいないばあ

幼稚園のころ、大人を震撼させた経験がある。お店やさんごっこの準備の時間、わたしのいたグループが画用紙を独り占めして、みんなの前に立たされたのだ。先生が「なにか言うことは?」と聞いたが、誰も口を開かなかった。みんなの前に立たされているのだ、…

慢性的な憂いも作り笑いも要らないある一点から

他人の幸福と不幸を観察していたら、偶然なんてものは存在しないのだと思わされた。かと言ってわたしたちを取り巻くものの全てを必然と呼ぶにはあまりにも力無い。二つで世に蔓延る事象を量ろうとすること自体がそもそもの間違いであることに、その瞬間すで…

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淘汰された宇宙、塵ですら摩擦で光を帯び地上から見上げれば尊い一瞬の星となるにも関わらず、我々の日々が進行していくスピードはあまりにも遅く、燻るだけの己の生活にそろそろ嫌気がさしてきて、未だ正気を失っていない自分自身への安堵と、狂うにも狂え…

白昼夢の続きは鉄の味がした

精神が己の肉体から剥離していくとき、我々は真に孤独だ。感覚・知覚・記憶・意図・思考は縒り合わさって一本の糸の形をしているが、その糸の解れこそが人間が自我を保つことのできる地平の限界である。壊れたはずの赤いラジカセから昭和の歌謡曲が聞こえて…

吐け

平日の昼間からひとりでふらふらと公園へ行き、遊具に頭を強打して帰ってきた。収穫は頭痛のみである。ブランコにも乗ってみた。子どものころよりもうんと高いところまで漕ぐことができたが、ただ単に体が重たくなっただけのようであった。公園には、わたし…

他人が汚したスニーカーを古着屋で買うのはチート

今日も生きた。THE NOVEMBERSの歌にも、似たようなのがあったな。 自分の中にある理想と現実の差には常々うんざりする。わたしはあの子にはなれない。CMに出てるあの女優みたいにもなれない。こんなわたしに「芯があるよね」なんて言った友人の言葉を思い出…

課金ゲーを生きる人の不毛な持論

スマホゲームなどにより、『課金』が一般的になった時代で、常にそのシステムについて賛否両論が繰り広げられているけれど、不毛な論争だなと思いつつそれを眺めている。 わたしは以前、給付型奨学金に反対した金持ちの議員に腹を立てて、『教育は課金ゲーで…

幸福なフープ・ループ

18歳の誕生日に、大好きな友達が歌集を贈ってくれたことがきっかけで、穂村弘が好きになった。そのあと、過去にハルカトミユキのハルカさんが穂村弘と対談している記事をたまたまネットで見つけた。穂村弘のエッセイの最新作の解説も、ハルカさんが寄稿して…

自意識過剰日誌

喫茶店でレモンティーを注文した。出先では、気がつくと毎回レモンティーを飲んでいる。理由はコーヒーが飲めないからだけれど、本当は紅茶もあまり好きではない。 それならば、ミルクセーキとか、クリームソーダとか、レモンスカッシュとか、とにかくコーヒ…

発見のための、思考の整理

わたしは評価されたいし、そういう気持ちがないと。 このブログをいろんな人に読んで欲しいと思っているし、きちんと相応の評価を受けたいと思って書いている。 そのためには、もっと真剣に取り組むべきだということも承知している。今はまだまだ気持ちに実…

2017.2/9

2016.3/14通りがけの道に、わたしが嫌いな女が好きな花が咲いていたのはもう1週間も前のことになるが、あの鮮烈な黄色が未だに頭から離れない。ミモザ。 あの花がわたしの中で枯れないのは、こうして彼女に対して常に思いを巡らせているからで、それが花にと…

逃げの日記

物事の本質をしっかり見極められる眼を持ちたいとわたしは思っている。 鑑賞した映画や音楽の数が多ければいい、というような問題ではない。そんな誰かの見栄のために作られた芸術作品はおそらく存在しない。 わたしたちは、聞こえざる思想に耳を傾けなけれ…

死にたいと漏らす声があるうちに

坂口安吾の『不良少年とキリスト』より、わたしの好きな一節を引用する。 生きてみせ、やりぬいてみせ、戦いぬいてみせなければならぬ。いつでも、死ねる。そんな、つまらんことをやるな。いつでも出来ることなんか、やるもんじゃないよ。 そして彼は、人は…

記憶快速

記憶快速。鮮烈に記憶している地点だけを結ぶ列車。 日々は決して心地の良い速度では流れていかない。忘れられた時間があることを認知してはいるが、その詳細までは思い出すことができない。無駄と呼ぶにはあまりにも惜しく、思い出と呼ぶにはあまりにも怠惰…

写ルンですもiPhoneもCanonの一眼もわたしの目もあなたの目も見ているものは同じ

最近はレジの店員さんにありがとうございますが言えなくて、でもありがとうと思っているからどうしようと迷った結果、いつも10回くらい高速でお辞儀をしてしまうのだけれど、たった一回「ありがとう」と言うだけのほうが伝わるし、言葉とは尊いなと思う。 お…

水平線、海は海に落ちる

わたしはきっと会いに行くし、舞台の上に立つ彼女を観る。 彼女はそこで待っていて、舞台の上からわたしを見る。 次に会う頃には、わたしは20歳になっている。大人になるということは、演じることではないな、きっと。 今は、同じ速度では進めないけれど、方…

運転見合わせなう

青い自動販売機のある角を右。白い自動販売機のある角はその一本手前の道だから、間違えないように気をつけて。緑色の缶のジュースが好きだったけれど、昨日通ったときには赤い缶のジュースに変わっていた。 缶コーヒーよりもコンビニで100円のレギュラーコ…

記録は記憶に昇華する

コインランドリーに備えつけてあった手洗い場のタオルが真っ黒で、なによりも真っ先に真っ白くなるべきなのは他でもないお前だ、と思った。 愛されていると勘違いしたい。その鈍い感覚の鋭さで、永遠に自分を騙し続けたい。死ぬまで幸福な錯覚を。 シャッタ…

最悪と言われた日に

わたしは嘘をつかない。 もしもそんなことが本当に可能ならば、他人を傷つけることと自分が傷つくこと、どちらが多いのだろう。他人を守るための嘘と、自分を守るための嘘、わたしは日頃どちらを選んでいるのだろう。 もしもわたしが素直な人間になることが…

ばらばら

ひとりでは何も生まれぬ生み出せぬ無能ではない非力でもない。

せめて帰路だけは笑って

浴槽に浮かんでいるアヒルが結論を出せと急かしてくるし、フローリングの床であみだくじをしていたら、いつかの髪の毛に邪魔された。 歯ブラシの上の洗顔フォームに気がついて手を止める。 15駅を走り抜ける間、眠ったふりでなにを考えてたっけ。いつも通り…

殺意を抱いて飛べ

他人から見たらしょうもない人生、あの子のフェイスブックには到底敵わない人生、絵の具まみれのあの子のツナギに、エナジードリンクの空き缶に、面影のないショートヘアに、わたしの知らない傷とか、嘔吐の記録とか、歌とは呼べないような完璧な歌を。でき…

海底にも光は差す、たとえば今いる場所のような

どんな大きな海にだって果てはあるのだけれど、そんなことどうだっていい、同じ海にわたしの探している人がいるのか、ということが問題なのだ。 あなたはまだこの海のどこかでひっそりと泳いでいますか。それとも、どこかの地に流れ着いて、のんびり暮らして…

続・泣いた赤鬼

青鬼が姿を消してから284年もの時間が過ぎた。 大した収穫量のない干からびた水田や、いぼ痔のような実しかならない畑以外に何もなかった島には現在、寿司が時速250キロで運ばれてくる回転寿司チェーン店や、概念を超越した32時間営業のコンビニエンスストア…

O

他人の生活は尊い。 ダサいTシャツが無造作に干してあるベランダ、動かぬ影が浮かぶ窓際、整然と並ぶ郵便受け。加工され、正方形に切り取られた美しいだけの世界。140文字で語り尽くせる日常。そのすべてが尊い。他人の生活がわたしの手の中で流れていく感覚…

振り出しに戻る

最近は、人間関係を構築することよりも、それを維持することのほうに格別の難しさを感じている。 人との関わりは特に意識しなくても自然に出来上がっているように思う。不思議なことに「仲良くなりたい」と直感的に思った人とは、なぜかその通りになっている…

綺麗な瞳の子には旅をさせよ

もしも将来わたしが母親になったら、18歳になった自分の子供に「青春18きっぷを使って旅行してこい」って言いたい。そして、できるならば一人旅ではなく、大切な友達と行ってほしい。 みんなが卒業旅行でディズニーランドとか原宿とかに行った写真をSNSに投…

ジャスコの観覧車とか思い出した

今日は一日中イライラしていて、みっともなかったなと反省している。 珍しく父が月曜日の今日も休みだった。昼前に両親はパチンコに出かけた。「あんたも出かける?」と言われた。祖母と家に二人きりなのは嫌だったけど、父が「パチンコ屋の近くで映画観てれ…

六畳一間で人生ゲームをしたい

自分が何をしたいのか、さっぱりわからなくなってきた。 ただ、青森を出て東京で暮らしたいという漠然とした思いだけはずっとあって、「生活」というハードルの低い夢を見ている。 田舎に生まれ育ったことを恨んだことはない。むしろ、幸運だとさえ思ってい…

江ノ電 頑張れない 幸せ 思い出せない

忘れた たぶん好きだった 自転車 コンビニ バス停 向かい合って座る たぶん覚えてない 隣の空き地に家が建ったので星が見えなくなった 郵便局 コンビニ 坂道と留学生 新宿は空気が良い 曲がり角の自販機 マウンテンデューとセブンアップ 洗濯物と夕焼け 地下…