背筋を伸ばせ

東京の地下を走る間にも、雲は絶えず形を変えて流れていることを、わたしたちは忘れてしまっている。見えないことは、存在しないこととイコールではない。 わたしたちは水じゃないから、100℃ぴったりでは沸騰しない。あなたの感情の沸点は?わたしの怒り、喜…

マチネ

幸せな夢を見た。たぶん、昨日の晩は窓を開けて眠ったからだろう。目が覚めたら、犬のぬいぐるみ(春日と名付けたシベリアンハスキー)の手を握っていて、恥ずかしかった。 みんなが笑って暮らしていれば、いいなと思った。綺麗事とよく言うが、汚いより綺麗…

19歳にて

渋谷・・・京王井の頭線の改札前の、ガラス張りの大きな窓から、スクランブル交差点を見下すのが好き。どれだけの数の人がいたって、会いたい人が不在の渋谷は無人も同然。いつも無人の波を見ている。 新宿・・・クズの摩擦で光る街。 六本木・・・ミニチュ…

箱入り娘

その乾いた赤ん坊は死体ではなかった。 口元に寄せられた赤ん坊の手に、恐る恐る自分の人差し指を近づけてみると、赤ん坊は力無くそれを握った。 生きているということにただならぬ安堵を感じた。 まったく記憶のないこの子は、自分の腹から産まれたのだとい…

人は見た目が100%らしいが君は1000%なので君の勝ち

たぶん翻訳するとトンチンカンな意味の英語がプリントされたTシャツに、何年も履いているジーパン(ジーンズ、やデニム、とは言わないのだ)を身につけている。それで、歌うときは顔がすげーブスになる。そんな人を見てわたしは「なんてかっこいいのだ…!」…

失いたくないものと得たいものの間を走る丸ノ内線

嘘の跡わたしの皮膚に残してまで君が伝えたいことは何? 模範解答は嘘

わたしが髪を切る理由

きのう髪を切ってもらった。 伸ばそうと思って、去年の秋頃から切らないでいたのだけれど、いよいよ限界がきた。肩くらいまで伸びて、後ろで余裕で髪を結べるくらいになっていた。これは、わたしにとってなかなか珍しいことだった。 高校生の頃は、毎日鬱屈…

merci beaucoup #1

指輪なんて別にあってもなくてもよいのだけれど、あったらちょっとうれしい。あなたも、指輪みたいなもんです。いてもいなくてもよいのだけれど、いたらちょっとうれしい。

バカの日記

駅の近くのコンビニの前で、ちょっとした人集りができていた。弟に頼まれていたロールケーキを買ったあと、コンビニを出たら人がいなかったので、友達とふたりで近づいてみた。 外国人の男の人と女の人がふたりで座っていて、その前には写真が並べられていた…

プレイリスト

1 NakamuraEmi / YAMABIKO 女に生まれて良かったー!だってNakamuraEmiに励ましてもらえるんだもんな〜。いや、おっさんも励まされてると思うけど。己の山道が見えてきたわたしの応援歌。あの時より輝いていたいじゃんか、あの時より、あの時より、あの時よ…

大人になったら

拝啓 今日で日付合ってるか自信がないけど、お誕生日おめでとうございます。一応、月のまんなかの15日に送ってみました。 高校生のときにも、一回だけ誕生日にプレゼントをあげたことがあったような気がします。そのときはたしか、CDを渡したような。昼休み…

与える

悲しい?ああ、悲しいかと訊かれたら、悲しいと答えるのでしょうね、こういう気持ちを、人は。わたしにはわかりません。そもそも、悲しいというのがよくわからないのですが、いちいち感情に名前をつけたりして、意味なんてあるのかしら。便利ではあるけれど…

karisome

小学生が鬼ごっこをするくらいの純粋な気持ちで誰かを熱心に好きだと思えたらそれで充分なのに、余計なことをたくさん知ってできた濁った水を飲んで、わたしたちは大人のつもりの自分に酔っている。駆け引きのひとつもせず、ただ夢中で何かをまたは誰かを追…

白いワンルーム

生活のすべてが美しいと思うな。 わたしは真似をしないと、模倣を続けないと、生活ができないよ。 写真の撮りかたにしろ、自炊の献立にしろ、好きな本にしろ、髪型にしろ、美しいと思うあなたの生活を、真似することしかできない。そんなわたしの生活は醜い…

菓子パンと社会

いろんな人がいて、よかったなあと、唐突に思う。みんなわたしのような人間だったら、菓子パンがこの世界から消える。 菓子パンは、安くて美味いだけで、栄養がない。あったら嬉しいけど、なくてもよいものだ。 いたら嬉しいけど、いなくてもよい人ばっかり…

生活と美容

老けたくねえ〜。老けるのやだ〜。わたしの伯母さん、ぜんぜん老けてないもん。にゃんごすたーとふなっしーの追っかけしてるんだけど、ぜんぜん老けてない。 伯母さんは独身だし、男の話はまったく耳にしない。本当に異性に興味がない人なんているのね。結婚…

c

大して飲めないくせに、酒を飲んだ。アルコール3%の梅酒カクテルとかいう350ml缶のやつ1本だし、別に酔ってはないけど、明日のバイトはたぶん集中できないだろうな。 水の音がしーしー鳴って、独り言を言う弟の声に似ていて腹が立つ。姉から愚痴だらけのLINE…

親愛なる友人へ

仲良くなったきっかけはなんだっただろう。たしか、わたしたちには共通の友人がいて、数回は向かい合ってお昼ごはんを食べたような気もするけれど、特にこれといった話もせず、友達の友達という関係、机と机の隙間が見事にそれを表していたように思う。 ほん…

テーマ『私の表現したいこと』(200〜300字程度)

誰からも愛されることは不可能であると知りながら、誰からも愛されようと努めることのなにがいけないのでしょうか。 「わかる人にだけわかればいい」なんて、無責任なことは言いたくありません。私が経験した疎外感が、また誰かの疎外感を生んではいけない、…

OYASUMI

白いツツジの花言葉は『初恋』らしい。先日、姉と二人でツツジの名所へカメラを持って出かけた。現像してもらった写真を受け取ると、白いツツジの花の写真だけがピントが合わずぼんやりしていて、「なるほど」と妙に納得したのである。 春は、目立つ星座がな…

地団駄を踏むその足で前へゆく我は我をも置き去りにして

高校生の頃、美術館で横尾忠則の絵を見た。衝撃的だった。自分もこういう絵を描きたいなと思った。それを美術の教師にも話した。 今、横尾忠則の絵を見ても、こういう絵を描きたいとは思わない。描けない。横尾忠則の絵は横尾忠則にしか描けないし、「こうい…

alllllllll

あ 京王井の頭線 東京メトロ銀座線 渋谷マークシティ 下北沢駅(小田急線) 岡本太郎 JR新宿駅 新宿西口大ガード下 後楽園ゆうえんち 写(うつ)ルンです ドン・キホーテ カクヤス サイゼリヤ 井の頭恩賜公園 日比谷野外音楽堂 みなとみらい 東急東横線横浜…

レモンのクッキーを焼いた。透明な小さな袋に小分けにして包み、青いリボンも結んだ。美しいものは好きだけれど、見ているだけでじゅうぶんだ。お礼に、と思って家で焼いて、ここまではバスに乗って持ってきた。気に入ってくれると思う。 わたしの好きな花は…

枯れてもなお花

頭おかしくないと、楽しいことできないんですか?正常で、きちんと列からはみ出さないことって、つまんないですか?なんでですか?芸術って、かっこつけてませんか?生きづらい人の逃げ道でしかないんですか?それって、それだけって、めっちゃつまんなくな…

もうすぐ さくらんぼの季節

ディズニーランドも、4°C(ヨンドシーと読むのは、ちょっとおもしろい)も、adidasのペアルックも、ちいさな喫茶店のケーキも、あまり知られていない音楽も、色あせた写真も。みんな同じ、愛です

書きかけ、朝

あの文字ばっかりの週刊誌の表紙みたいだな、君を見ていると、そういう気持ちになる。君が描いたのだという、深い赤を塗りたくった絵には、質量があるように見える、重たく、滴り落ちて床を汚しそうな絵だ。 傷つくことを怖がらないで、誰のせいにもせず、商…

本音

新宿を背にして歩いているときの無敵感、通り魔に刺されても血も出ないのではないかというくらい守られている感じがすると、アルバイトの休憩室で思っている。 今朝スーパーへ行って鮭の切り身108円や野菜等を買ってきた。アルコール度数が9%の缶チューハイ…

リストカットした血が滴る細い腕の写真を載せるアイドルが嫌いだ。生きづらいのはなんとなくわかる(こんなぬるい同意、求めてはいないのだろう)けど、それを世界のせいにするのは、的外れな八つ当たりでしかないように思う。はみ出していないと、アイデン…

両極の間で揺れるかわいいプリン

好きな人と会うための服がない。大好きで尊敬する人と、向かい合ってプリンを食べるのだ。粗末な服ではいけない。それにふさわしい、たとえば、Tシャツよりかは、綺麗な襟のついたきちんとしたシャツがよいだろう。靴も、スニーカーではなくて、光っている革…

空落ち

天気予報は雨だった。朝方に降った雨が鏡を張って、地面に空が落ちた。太陽は鏡の中で滲み、空の青と融和した。 無駄なものを愛しすぎている苦い煙や落ちゆく玉のような

be silent

今さら本人に言う必要もないし、みんなも気がついていることが、ずっとずっと続いていて、たぶん、この先もずっと、言わないままで、時間が過ぎていくのだろうと思う。 マッチを擦るとき、指まで一緒に燃えてしまいそうになり、怖い。わたしが殺してしまった…

おやすみ前の5分

7時間眠ると、アラームがなくてもすっと目がさめるようになった。眠くてたまらなくしんどいなんて思うこともなくなったし、なにより前向きな気持ちになれる。睡眠大事。 心に平穏が取り戻されたことで、失われるものもあるとか、そんな不安は必要ない。原動…

りんご食べたい

今朝の誕生月占いで「悩んだら行動しましょう」と女子アナが言った。 尊敬する歌手(歌人・女優)がさっきTwitterで言っていた。 『嫌いな言葉への抵抗は「自分は使わない」一択』 その通りだと思った。言葉に限らず、すべての抵抗したい事象には「自分はし…

横書きの文字は滲むから好きではない。

わたしの名前を書いた。わたしが生まれた日付を書いた。わたしの性別を書いた。この家の住所を書いた。どれも、わたしが決めたことではない。与えられたものだ。 わたしにしか決められないものの前で震える左手よ働け

おはよう短歌

最愛の人とたべるにふさわしい一寸の狂いもなくプリン

ばばば

『人生は楽しんだもん勝ち』という人がいるから、わたしはわたしの知らないところで敗者になっていたらしい。 争うことが面倒だから、できるだけ避けてきた。点滅する青信号も、わたしにとってはある種の戦いだから、立ち止まり、黙って赤に点灯するのを待つ…

KANIKAMA

カニカマを食べなくなる日のことを考えた。"原材料の価格高騰とかで生産が困難になる日"ということではなくて、"スーパーには相変わらずカニカマが並んでいるのに、我が家から忽然と消える日"のことだ。 祖母は、わたしの好物がカニカマだと思い込んでいるら…

使命

この道をもし逃げ道とするならば、きっと脚の骨は折れ、それを引きずったまま、やがて道の途中で、前を行く人らへの無礼を思いながら、赤い顔のまま死んでいくことになるだろう。かつてわたしの後ろにいた人は、わたしの死体を避けて先へ進む。行く道に転が…

遅れてきても又と無い春

北国に遅れて来た春を、都会の人は「もう飽きた」と言う。 さみしい。 君の見た春と、わたしの見ている春は、違う。 ここからもっと北へ進んだところに、春を待ちわびている、たくさんの人がいる。 優劣なんてつけられないくらい、すべての人の春は、尊い。 …

爪が伸びゆくそのスピードで

誰にも読まれない言葉の行列がここに存在している。 大衆性に逆らうことは、一見賢いようで実は幼稚。せめて、そこが、さんざん彷徨った挙句に流れ着いた先であってくれ。 流動のスピードや圧や質にはすべて意味がある。意味を持たないものなんて、まさしく…

スプーン、レモン、洋燈

地下一階の憂鬱、沈黙の色は単調ではなくて濃淡があることを知った、渋谷に誰もいないような気がした数日間、改札の前で項垂れた夜とか、不味いカレーライス、誰かの吐いた唾がやけにきらきらして、枯れた紫陽花が暗喩していたわたしの未来、心地悪いバスの…

エフ

日常は、理想とする正方形とは対極にあり、もっと歪な形をしていて、その輪郭は直線でもなければ、際限すらない。彩度や明度を指先で調節することも不可能で、その瞳が受け入れた光の量のみによって、色彩を持つ。見たままの世界の全てが美しいとは限らない…

燃焼しきれなかった感情の灰で花が育ったりしないかと考えている

永遠などという言葉は死んでから言え。身の丈に合ったダサいネックレスや指輪を与えあって満足することが永遠の意味だっただろうか。 …他人の幼稚な恋愛にはまるで興味がないが、そのようなわたしの恋愛には誰も興味を示さないことは言うに及ばない。が、構…

安泰

シルバーの自転車、時間が足りないのかそれともわたしが欲張りなのか、夕方は可愛いコンビニの店員が22時になると実家暮らしの男に変わって、実家で使っている茶碗を割ってみたいと思うがそれすらできず、ゴミ捨て場の前でするには勿体無い話、スーツと猫背…

絶版について

書店でアルバイトを始めてから、好きな本が現在は絶版になっていることを知った。 品切れではなく、絶版。二度と流通しなくなるということだ。 『青春』というタイトルの小説だった。『青春』 と『絶版』の二つが並んでいるパソコンの画面は、言葉の意味とい…

20170409

目標ばかりが増えている。 実行が伴っておらず、本来は追いかけるべきものに追われているような気分だ。自分なりに努力はしてみているつもりだけれど、どうなんだろう。よく「他人と比べるな」と言うけれど、できれば他人にも負けたくない。

新生活に擬態する延長戦

気象庁の開花宣言よりも、他の木よりも、何よりも咲くのが早い桜の木を知っている。近頃ニュースで上野公園や目黒川の桜をよく目にする。東京へ行った友人たちは、桜の写真をSNSにアップしている。どんなに咲くのが早いと言っても、ここの桜は4月上旬には咲…

週刊プレイボーイと自転車

高校生の頃にアルバイトをしていたコンビニの前を通った。外から覗いてみたら、知っている店員さんはいなかった。お客さんの顔は覚えていた。どんな銘柄のタバコを買っていたっけとか、考えた。 ラーメン屋の、テレビがよく見える席に座った。中年の男女が楽…

禁煙席で

いつまでも今日のドリンクバーの薄い紅茶の味を忘れないこと。

E y c i is r.

健康な精神が作り出した芸術に、挑戦したい気持ちがある。 負のエネルギーを必要としないもの。 心の拠り所が、ただの同情や慰めにならないように、日当たりの良い明るい部屋を用意しておきたい。 行うべきは、一時的な解放ではなく完全なる救済である。錯覚…